2017_06
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(Tue)20:32

海辺のリア

06 海辺のリア

ジャンル:ドラマ
製作年:2016年
初公開年月:2017/06/03
製作国:日本
配給:東京テアトル
上映時間:105分
監督:小林政広
出演:仲代達矢 黒木華 原田美枝子 小林薫 阿部寛


役者として一時代を築き、俳優養成所も主宰する大スター、桑畑兆吉。しかし認知症の疑いがあり、長女とその夫に騙され、遺書を書かされた挙句、老人ホームに入れられてしまう。しかしある日、兆吉は施設を脱走し、スーツケースを引きずり海辺を彷徨う。そんな彼の前に、愛人に産ませた娘・伸子が現われる。兆吉はかつて一緒に暮らしていた伸子を、私生児を産んだことが許せず家から追いだした過去があった。そんな伸子の記憶も曖昧な兆吉は、やがて彼女にリア王最愛の娘コーディーリアの幻影を見るのだったが…。

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役者だけじゃなくスタッフ全員が本気で挑んでる感じの作品でした。
登場人物はたったの5人、撮影も役者をドアップで撮ってるかと思えばかなり引いたりもして…でも通行人すら出て来ませんよ。
まるで舞台を見てるかのような作品でした。風景は美しく、でも動きが無くまるでセットのよう。海の波だけがさざめいてる。

何せ俳優だった男が認知症になって施設を飛び出す話です。それを追うのは妻の夫と、勘当された末娘、長女は野垂れ死んで欲しいとさえ思ってる。認知症だけど時々我に返り自ら人生を語る。そして取り巻く人々の思い。
タイトルが示す通り難解なシェイクスピアの作品リア王のセリフが満載、リア王の内容を知っているとかなり楽しめます。リア王と彼の人生がリンクすると言うかもう鳥肌たっちゃいます。
更に彼が俳優を目指したきっかけがあの名作「素晴らしき哉、人生は」ですよ。もうこの作品を再見したくなっちゃうでしょ。内容を聞いただけでタイトルが出て来る素晴らしい作品でまた感動した。

そしてどこに終着するのかなんて思いながら見てると答えは無く、結局は余り何も解決してない気がするけど、本当に父親を思ってたのはリア王のように憎まれても仕方ない娘だったりするんです。絶望的な悲劇だけど小さな救いを残しつつ終演って感じでした。

華やかだったであろう役者の時代も本当に演じたい役を演じれず縛られ、そして今は信用してた娘にも見捨てられ可愛がってた弟子にも裏切られ、それすら解らなくなってしまった哀れな老人…なんだかすごく切ない。そして演じてる役者がとてつもなく凄かったです。

C.O.M.M.E.N.T

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